古くからの趣きを感じられる場所
コッツウォルズ
ロンドン、ヴィクトリア駅からバスで2時間ほど走り、昔ながらの英国の風景が残るコッツウォルズを訪れました。この日の空は灰色の厚い雲。雨が降ったりやんだり、イギリスらしいお天気でした。
最初に訪れたバーフォード村。バスを降りて少し歩くと、目に入ったThree French Hensというギフトショップ。店の中は、カラフルなコースター、テーブルクロス、小さなおもちゃや葉書、ティーカップなどで壁や棚がぎっしりと埋め尽くされていました。動物がモチーフのハンガーフックは、色褪せたり色がはがれている部分も、ヴィンテージ感が出て、部屋のオシャレ度があがりそうなアイテムのひとつでした。日本の昔の駄菓子屋さんを思わせるレトロでカラフルな空間がとても楽しいお店でした。
次に、バーフォード教会とストウ・オン・ザ・ウォルド村にある聖エドワード教会を訪れました。どちらの教会も、内から見上げるステンドグラスに外光があたり、教会独特の凛とした空気感が心地よく感じられました。また、聖エドワード教会の北側の入口には、大きなイチイの老木に挟まれた古い扉があります。茂る緑の葉や力強く成長した幹、雨に濡れた分厚い樹皮を見ると、中世の時代から存在する教会とこの土地の長い歴史を感じました。コッツウォルズで一番美しいと言われるバイブリーでは、自然に囲まれた穏やかな空気の中、コルン川沿いに建つ1650年創業の老舗スワンホテルを見ることができました。
コッツウォルズ北部にあるバートン・オン・ザ・ウォーター村に着く頃には、お腹が空いて丁度良いランチタイム。村の中をウィンドラッシュ川が流れ、その景観から「コッツウォルズのベニス」とも呼ばれています。ライムストーンで作られた背の低い家々が立ち並び、その中のひとつThe CROFTというレストランへ。イギリスらしく、マッシュポテトにパイ、ローストされたナスにトマトソース、そしてお馴染みフイッシュ&チップスを注文。外はあいにくの曇り空でしたが、窓辺には植物や可愛らしい丸いライト、赤やピンクのハートが飾りつけされており、肌寒い外からやってきた私たちを、美味しい料理と素敵なお店が温めてくれました。
美味しいランチでお腹を満たした後は、ロンドンへの帰路につきます。英国の歴史が刻まれ、緑や自然に囲まれたコッツウォルズ。その深い歴史と趣きのある建物、心地よい空気を味わいに、ぜひまた訪れたい場所となりました。
文・写真
福田智子 Satoko Fukuda
福岡生まれ。ソレイヤジェインズインターナショナルバレエスクールにてクラシックバレエを始める。2013年より英国、ランベールスクールオブバレエ&コンテンポラリーダンスにて学びを深める。卒業後はイギリスを拠点に、ニューヨーク、韓国、フランスでもコンテンポラリーダンスを踊る。
Instagram @satokofukuda_dance @dancersnetwork_jp
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