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ロンドンの美味しいに出会える場所
バラマーケット

回は前回に引き続き、素敵なマーケットをご紹介します。ロンドン、ゾーン1の中心地に位置するロンドンブリッジ。ロンドン観光には外せないここにあるのが、美味しい食べ物が集まるBorough Market(バラマーケット)。1756年に誕生した、ロンドンでも人気のオーガニック市場です。近年ヨーロッパでは、健康志向やヴィーガン(動物愛護の精神から、肉、魚、卵や乳製品を口にしない)の人々が増えており、ロンドンでも健康や食べ物に気を遣う風潮が多く見られるようになりました。イギリスのみならず、イタリア、フランス、ギリシャなどからも選りすぐりの食品が集まるバラマーケットは、平日でも、たくさんの観光客や現地の人でにぎわいます。

1つ5ポンドほど(約700円)の塩は、セロリ風味やライム風味、パプリカの薫製風味など、どんな料理に合うかを考えるのも楽しみです。
マーケットには、老若男女問わず、国籍もさまざまな人々が、美味しいものを求めやってきます。

ーケットへ入り目に飛び込んできたのが、chilli(唐辛子)やさまざまなスパイスを扱うお店。インド人も多く住むロンドンでは、本格的なスパイスの効いたカレーが食べられるお店がいくつもあり、壁いっぱいに数多くのスパイスが並んでいました。更に進んでいくと、ジャム専門店、はちみつ専門店、日本人にもお馴染みのモッツァレラやカマンベールなどのチーズを扱うお店が立ち並びます。
 そして気になったのがお塩屋さん! 一言にお塩といっても、いくつもの種類があり、ミントやラベンダーと混ぜたお塩やライム風味のお塩、ガーリックソルトは、お肉にかけるだけで簡単に味付けでき、料理があまり得意ではない私でも、いつもよりちょこっとスペシャルな料理を作れそう。
 またチーズ屋さんやお塩屋さんは試食することもできるので、お腹を空かせていくのもおススメ!黒トリュフ入りのオリーブオイルは、パンに少し付けるだけで、口いっぱいに香りが広がり、試食なのに贅沢な気持ちに。
 どのお店も立ち止まってゆっくり見たくなるものばかりで、友達とのんびり回るのも楽しいです。歩き回ってお腹が空いたら、美味しいごはんで腹ごしらえ! 半熟卵のスコッチエッグ、タイ料理のパッタイやガパオライス、グリーンカレー、オイスターやパスタなど。日本食が恋しくて、結局今回は丼ものを選びましたが、次に訪れる際はぜひ異国の料理も試してみたい!

オレンジマーマレードをはじめ、いちじくやチェリー味のジャムは、イギリスの朝食でよく食べられるトーストのお供に。
さまざまな種類のチーズ。お店の人におすすめを聞いて、その日の気分で新しい味に挑戦するのはどうでしょう?

本から来てくれた友達を連れて行くのにも、ロンドンの地元の友達と出かけるのにも、ぴったりな場所。何気ない日常にちょっとしたスパイスが見つかるような、美味しいロンドンに出会えるマーケット。それがバラマーケットです。

たまご形や楕円に似たやわらかなシルエットが可愛らしいオーバルのお皿。
茄子と豚そぼろの丼ぶり。どこにいても日本食を食べると、心がホッとします。

文・写真
福田智子  Satoko Fukuda
福岡生まれ。ソレイヤジェインズインターナショナルバレエスクールにてクラシックバレエを始める。2013年より英国、ランベールスクールオブバレエ&コンテンポラリーダンスにて学びを深める。卒業後はイギリスを拠点に、ニューヨーク、韓国、フランスでもコンテンポラリーダンスを踊る。
Instagram @satokofukuda_dance @dancersnetwork_jp
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