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世界の文化が入り混じるエネルギッシュな場所
オールド スピタルフィールズマーケット

ンドンで訪れたくなるのが、掘り出し物や異文化に出会えるマーケット。映画「ノッティングヒルの恋人たち」の舞台であるポートベローマーケット、ロンドンブリッジ付近のバラマーケットなど、自分のお気に入りのマーケットを見つけるのも楽しみのひとつです。
 今回は、ビジネス街に囲まれたリバプールストリート駅から徒歩10分。流行の発信地である東ロンドンのオールド スピタルフィールズ マーケットをご紹介します。

レトロな雰囲気の看板、INSPITALFIELDSがお出迎え。
鏡やコースター、時計などの可愛らしい雑貨は、お家のどこに置くのかを考えるのもとても楽しい。

きなアーケードの中には、レストランや屋台をはじめ、曜日によって変わる蚤の市(毎日開催)があり、オリジナルブランドの洋服やアクセサリーなど、さまざまな買い物を楽しむことができます。私が訪れた木曜日はアンティークマーケット。食器や本、花瓶や絵、掘り出し物が見つかりそう。

チョップスティック(お箸)をはじめ、ヴィンテージの下駄や、鮎の形をした栓抜きまで。
最近では、着物もおしゃれなファッションアイテムのひとつに。

まざまな人種が集まるロンドンのマーケットでは、日本の着物を扱うお店やインドの壁掛けやカーペットなど、異文化に出会うことも。屋台コーナーではイギリスおなじみのフィッシュ&チップスをはじめ、ピザ、餃子、日本の丼ものや大判焼きまで勢ぞろい! オフィス街で働く人たちにも大人気で、平日のランチタイムには、どのお店にも長蛇の列ができます。私のお気に入りは、中国の屋台フードJianbing(チェンピン)。薄い小麦生地のパンケーキを鉄板の上で焼いて、卵、醤油、チリペースト、ゴマ、青ねぎをのせてさらに焼き、最後に薄く揚げたクラッカーのようなものを入れ巻き込んで作ります。ふんわり卵にピリッとしたチリの味が引き立ち、何度も食べたくなる味です。

蚤の市では、ここでしか見つけることのできない掘り出し物に出会えるかもしれません。
カラフルなものは、見ているだけでワクワクしてきます!

ーケード街を歩いていくと、次に目に入ってきたのはINSPITALFIELDSという雑貨屋さん。カラフルなラッピングペーパーから、シックな色合いや形の食器、文房具まで、どれも目移りしてしまうものばかり。なんと日本に関するものを置くコーナーも。日本の昔話が英語で書かれている本や、お箸にお椀、ヴィンテージの下駄まで。WABI SABI(わびさび)と書かれた本には、日本の家屋やインテリアが特集されていました。シンプルで美しい日本文化が、いかに世界で認められているかを肌で感じることができます。

美味しい香りに誘われて。
中国の屋台料理チェンピンは、注文後に目の前で、ひとつひとつ丁寧に作ってくれます。

くの人で賑わうオールド スピタルフィールズ マーケットには、いつも温かくエネルギッシュな空気が流れています。美味しい食べ物でお腹を満たしたら、自分へのご褒美、誰かへのプレゼントを探すのもいいかも。ここでしか出会えない、とっておきの品が待っているかもしれません。

文・写真
福田智子  Satoko Fukuda
福岡生まれ。ソレイヤジェインズインターナショナルバレエスクールにてクラシックバレエを始める。2013年より英国、ランベールスクールオブバレエ&コンテンポラリーダンスにて学びを深める。卒業後はイギリスを拠点に、ニューヨーク、韓国、フランスでもコンテンポラリーダンスを踊る。
Instagram @satokofukuda_dance @dancersnetwork_jp
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